2018-02-10
プレミアムSUV として人気のBMW X3がフルモデルチェンジを果たし、大人好みのルックスと性能に磨きをかけた。スポーティさと快適さを高次元で掛け合わせた乗り味は、極めてしなやかかつ洗練されていると評判が高い。一体感のあるステアリングフィールも相まって、シーンを問わずどこまでも走りたくなる気持ちを抑えられない!?
慌ただしくなりがちな平日と違って、ゆったりとした朝を過ごせるのが休日のいいところ。いつもよりちょっとだけ遅く起きて、とびきりおいしい朝食を求めて出かけるなんてことができてしまうのも、ウィークエンドならではの幸せだったりする。
そんな至福の時間を味わうのにぴったりの場所といえば、青山の骨董通りにあるクリントン・ストリート・ベイキング・カンパニーだろう。ニューヨークに本店を構えるこの店は、ホームメイドにこだわった朝食やブランチメニューが自慢。パンケーキやオムレツも人気だが、とりわけ絶品なのがエッグベネディクトだ。イングリッシュマフィンを使って作るのが一般的だが、ここではバターミルクビスケットを使用。そのサクサクとした新鮮な食感の上に、とろとろの半熟卵と濃厚なオランデーズソースが絡み合うおいしさがとにかくたまらない。
そんな朝食に舌鼓を打つ幸福感の追い風になってくれるのが、愛車のX3の街にも自然にもハマる大人っぽいルックスと快適な乗り味だ。Xシリーズでは初採用となる個性的なヘッドライトによって大人っぽい端正な顔つきに磨きをかけ、居住性においてもボディサイズを全長55mm、全幅10㎜広げることで車内スペースにゆったりとした空間を確保している。
サイズが上がったとだけ聞くと、重量が増えたことによりフットワークの軽さが損なわれるように思えるが、新型X3はボディやサスペンションの素材にアルミニウムなど超軽量素材を採用することで最大限の軽量化を実現。そのため先代以上にキビキビと走り、車両の多い週末の街でもスイスイと目的地にたどり着けるクルマなのだ。さらに4気筒ディーゼルターボエンジンによる男らしい走りも魅力で、低速域でアクセルを踏み込めばグイッと引っ張られるような加速性能を味わえる。
さて、大好きな朝食を味わえた幸福感に包まれながら店を出ると、どうやら今日は雲ひとつない晴天のようだ。少し遠まわりだけど、このまま開放感あふれるベイエリアに向かい、プレミアムなライドフィールを楽しみ尽くしてから帰ってもいいかもしれない。
ヘッドライトや流れるようなルーフラインに加え、空気抵抗を低減させるた めのエアブリーザーに関してもデザイン面にアクティブ感が加わった。リア ビューは、L 字型のLED テールライトでモダンさに拍車がかかっている
BMW / X3
■パワーユニット:直列4気筒DOHC ディーゼルターボ ■総排気量:1995cc ■駆動方式:4輪駆動 ■トランスミッション:8速AT ■乗車定員:5人 ■車両寸法:全長4720×全幅1890×全高1675mm ■燃料・燃費:ディーゼル(軽油)・17.0km/l
洗練された外見は言うまでもなく、走りの面でも上質感あふれる仕上がりのX3。ゆとりを感じる居住性の高さはロングドライブの開放感を味わうには最適な出来栄えだが、実際に乗ってみるとドライバーにはたまらないスペックが盛りだくさんなことに驚かされる。
たとえば、高揚感とコンフォート感の両方を享受できるドライブ中のフィーリングはその好例。中低速域のトルクパワーがある一方、8速ATはスムーズな変速が自慢。ミドルサイズSUVのゆったりとしたボディをグイグイと加速させる。その加速力は8.0秒で毎時100㎞に到達するという。それでいて、エンジン自体の静粛性もディーゼルとしては極めて高く、自然の中を走り抜けるときの爽快感はひとしおだ。
ちなみにBMWといえば、50:50の前後重量配分を採用していることで知られているが、その伝統はX3でも健在。通常の走行時はもとより、コーナーでも安定性が高く感じられ、ドライブ自体の快適さを増す上でもひと役買っているようだ。
また、ゆとりのある設計はラゲッジスペースも同様。後席は4:2:4の分割可倒式で、後席のバックレストを倒すなどのアレンジをすれば、荷室容量は1600リッターまで拡大できる。だから、仲間と共に自然へと繰り出すときも、たとえ遊び道具をガンガン積み込んでも居住性は損ねないというわけ。
ほかにも、ジェスチャーによってかけている音楽の曲送りや音量調整などができる機能など、コックピットまわりにもラクさと使い勝手を追い求めたスペックが満載。だから、大船に乗った気分で長距離ドライブに繰り出せるのだ。