近頃、地ビールがうまくない? | Fine[ファイン]


近頃、地ビールがうまくない? | Fine[ファイン]

Y.Y.G.BREWERY
Y.Y.G.ブルワリー[東京]

2018-03-09


世界的にクラフトビール人気が過熱しているが、アメリカやイギリスに負けず劣らぬクオリティと高い評価を得ているのが、メイド・イン・ジャパンのビールだ。連載1回目は、日本人ならではの感性と緻密なビール造りで注目を集めるブルワリーをご紹介しよう。

Y.Y.G.ブルワリー
  • [向かって左]
    森の土は湿っていた/
    トリュフエール
    イタリア産の高級トリュフをスライスし、麦汁に漬け込むというユニークな手法を導入。芳しいイーストと雨上がりの森の土のような香りに心が癒やされる。上品なミネラル感があり、食中はもちろん、食後の1杯にも。チューリップ型グラスでリッチなトリュフ香を楽しもう。
    120㎖ 600円(1F は税込)
    Y.Y.G.ブルワリー
  • [中央]
    代々木アンバーエール
    力強い麦芽の香りと甘みの中にじんわりとトロピカルな風味を感じる定番ビール。コクが深く、ゆっくりビールを味わいたいときに最適。飲み飽きない秘密はホップ由来のほどよい苦味をアクセントに効かせた手法。インターナショナル・ビアカップ2017銅賞受賞。
    360㎖ 800円(1F は税込)
    Y.Y.G.ブルワリー
  • [向かって右]
    朝、ガンジスの岸辺で/
    チャイエール
    「インド人のソウルドリンク、チャイのようなビールを」という発想から生まれたエールビールは、カルダモンやシナモン、クローブなどのスパイスと、アッサムティーの華やかなアロマが持ち味。ボディはほどよく甘く、エキゾチックなスパイスの余韻が心地よく続く。
    360㎖ 900円(1F は税込)
    Y.Y.G.ブルワリー


季節や情景が浮かぶ
個性派揃いのオリジナルビール!


旅は豊かな感性を育むもの。見知らぬ土地での体験や人との出会いは、その後の人生を大きく変えることもある。Y . Y . G . ブルワリーの醸造家、山之内圭太さんがビール造りに目覚めたのはバックパッカーとして世界を旅していたときにカナダで出合ったホームブルーイングがきっかけだった。

ホームブルーイングとは、自宅のガレージやキッチンでビールを自家醸造すること。山之内さんは「自分で飲みたいビールは自分で造る」というスタイルに感銘を受け、ビール造りを一から学び、Y . Y . G . で提供するオリジナルのビール醸造を任されるに至った。

まず味を想像し、そこに近づけるための計算式を組み立てる。スペースや人手の都合上、試作が難しいため、ビール造りはぶっつけ本番。1回で思い描いた味を実現させるために表計算ソフトを駆使して、イメージを具体化させていく。定番のビールは、味わい系の“代々木アンバーエール”とすっきり系の“新宿ペールエール”の2種。常時6種前後のオリジナルビールを揃えているが、どれも個性的だ。


Y.Y.G.ブルワリー
醸造所を併設した1階のバーと7階のダイニングの2フロア構成。仕込みは週に1回で、生産量は300リットルと極めて少ロット。売り切れたら新たなレシピでビールを造るという“一期一会”スタイル

季節感や旅先で見た景色をイメージしてビールを造るのも山之内さんのテーマのひとつ。ヨーロッパの森の中を散策している気分になる“トリュフエール”やガンジス川を照らす朝日の美しさを思い起こさせる“チャイエール”など、新作も続々。自由な発想から生まれる味わいがビールの奥深さを教えてくれる。

写真/川上 守 文/小寺慶子


  • Y.Y.G.ブルワリー
  • Y.Y.G.ブルワリー&ビアキッチン
    東京都渋谷区代々木2-18-3 オーチュー第一ビル | ☎03-6276-5550 1F 17:00~23:30 | (土曜・祝日12:00〜、日曜12:00〜21:00) | 7F 18:00〜23:30(土曜・祝日12:00〜) | ㊡1F無休、7F日曜(連休の場合は連休最終日)










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